水口“9対1”のロケットスタート

西武・水口“9対1”のロケットスタート 俊足生かす重心 ― スポニチ Sponichi Annex 野球

「9対1」。西武・水口は、一塁走者になると重心を右足に9、左足に1の割合で構えてリードを取る。「プロ入り前から足には自信があったが、なかなか盗塁が決まらなかった。いろいろな選手を見て自分流にアレンジした」。極端な形は、50メートル5秒8の俊足を生かすためにたどり着いた。

 入団当時は速いけん制が来た際に、一塁に帰塁する意識が強かったため、重心は「5対5」だった。それでも独立リーグ時代には簡単に二盗できたが、プロの投手のクイック、捕手の肩のレベルが高く、通常のスタートでは成功できなかった。「リードを狭くして、その分、二塁へ走りだす意識を強くした」と考えを変えた。

 足の置き方にも改良を加えた。以前は塁間の直線上に両足を構えていたが、右足を引くことで、スタート時に左足が出やすくなった。練習ではスタートから3歩目までにこだわった。「5対5」では1秒を切れなかったが、今では0・8秒台。